セントレア出発の朝
初めての北京一人旅。
期待よりも、正直なところ不安の方が大きかった。
出発ロビーでチェックインを済ませ、手荷物検査を通過し、プライオリティパスで利用できるラウンジへ。
けれど、緊張のあまり落ち着かず、手のひらにじっとりと汗がにじみました。

テーブルには冷えたビールと軽食。
けれど、どちらものどを通らず、冷や汗が止まりません。
吐き気まで感じて、まるで緊張のピークが押し寄せたようでした。
深呼吸をしながら静かに時間をやり過ごしました。
今思えば、この時間が“もう引き返せない旅の覚悟”を決めた瞬間だったのかもしれません。
搭乗ゲートから見た青空とエアチャイナ機
14時15分発、エアチャイナCA760便。
搭乗口へ向かうころには少しずつ体調も落ち着き、
ガラス越しに見える青空が、背中を押してくれるようでした。

機内での静かな時間
座席は12L。窓側で翼の前あたり。
日本語が話せる客室乗務員の方はいないようでしたが英語で話してくれました。
昼食の機内食は、豚肉の炒め物とご飯、そば、ポテトサラダ、そしてどら焼き。

温かいお茶を口に含むと、ようやく緊張がほどけていくのを感じます。
眼下に広がるのは、幾何学模様のような中国の大地。

北京首都国際空港に到着
約3時間のフライトを終え、現地時間夕方16時すぎに北京へ到着。
広大なターミナルに圧倒されます。
指紋登録をして入国審査へ向かいます。
入国審査は想像していたよりもスムーズ。特に質問させる事はありませんでした。
その後、シャトルトレインでターミナルを移動し(これが結構な距離があります)、
荷物を受け取ったあと、中国銀行のATMで少額(300元)を現金両替しました。
中国の紙幣を初めて見ましたが、ホログラムもありとっても美しい!しばらくながめてしまいました。


北京空港からホテルまでの道のり
続いて、空港直結の「エアポートエクスプレス」へ。
乗車前に荷物検査があり、
その後、クレジットカードのタッチ決済で簡単に入場できます。
空港から東直門駅までは約20分(25元)。
東直門駅で「地下鉄2号線」に乗り換え、建国門駅へ。
約8分(3元)。
クレジットカードのタッチ決済で改札を出ます。
建国門駅の出口Bを出ると、ホテルまでは徒歩約5分。
空港からホテルまでの所要時間はおよそ1時間。
電車移動でもスムーズで、料金も合計28元ほどでした。
東直門駅でのうれしいサプライズ
乗り換えの東直門駅で、思わぬサプライズが待っていました。
壁一面に次々と貼られていたのは、私の最推し中国俳優・成毅さんがアンバサダーを務める
アウトドアブランド「PELLIOT(ペリオット)」の広告。
思わず心の中で「キャー!」と叫んでしまいました。
まるで成毅さんが出迎えてくれているようで、
重かった荷物も、緊張も一気に吹き飛びます。
そしてさらに、まもなく王鶴棣(ワン・ホーディー)さんの広告に囲まれ、
またしても胸の高鳴りが止まりませんでした。
北京の地下鉄で、まさかの推し俳優2人に出会えるとは。
旅の途中で、好きな人に偶然会えたような瞬間でした。
人通りが多く写真を撮らなかったのですが、今となってはちょっと後悔。
北京長富宮飯店(Hotel New Otani Chang Fu Gong)へ
建国門駅から歩くこと約5分。
夜の街灯がきらめく中、ホテル「長富宮飯店」の灯りが見えてきました。

ロビーに入ると、日本語が通じるスタッフの方がいて一気に安心。
チェックインを済ませて部屋に入ると、落ち着いた色合いのインテリアが迎えてくれました。


客室と安らぎの時間
宿泊したのは21階・2120号室。
ベージュとパープルを基調とした上品な空間で、
窓からは北京の夜景が見渡せます。


チェックインの際、スタッフの方が「今回はアップグレードさせていただきました」と微笑んでくださり、案内されたのは静かでとても快適なお部屋でした。
海外でこのような心配りを受けると、言葉以上の安心を感じます。
洗面台にはロクシタンのアメニティ。
香りを嗅ぐだけで心が緩みました。

バスルームはブラインド越しに寝室を望む造りで、
湯船に浸かると、ようやく「着いたんだな」と実感。
また、ホテルのトイレは日本と同じようにトイレットペーパーを流すことができました。
ただし、北京首都国際空港や観光地の多くのトイレでは、水洗式であっても紙はゴミ箱に捨てる方式が一般的です。


さらにチェックイン時に、ホテル周辺のお店をまとめた手書きの地図をいただきました。
レストランやスーパー、お土産店の場所が丁寧に記されており、初めての北京でも安心して歩けそうです。
こうした心配りが「また泊まりたい」と思わせてくれるのだと思いました。
部屋のドアには、お守りのようなチャームが掛けられていました。

旅の準備と費用メモ
今回の旅は、トリップドットコム(Trip.com)で予約しました。
往復航空券と長富宮ホテル3泊4日(朝食付き)のセットで、料金は124,810円。
飛行機の座席は往復ともに、主翼よりやや前方の位置を指定。
指定料金は2,660円×2(往復5,320円)で、景色も見やすい快適な席でした。
さらに、旅行保険を3,680円で追加。
航空券・ホテル・保険を合わせた合計は、133,810円ほどになりました。
初めての北京一人旅としては、コストと安心のバランスが取れた、満足度の高いプランでした。
1日目のまとめ
セントレアを出発してから、北京・長富宮ホテルに到着するまで約半日。
出国前の緊張、空港での迷い、そして推し俳優に励まされた瞬間。
すべてがひとつの物語のように思えました。
こうして無事に旅の初日を終え、
カーテン越しに見える北京の夜景を眺めながら、
ようやくほっと一息ついたのでした。
次回は、いよいよ天安門広場、紫禁城と景山公園を巡る2日目の観光編をお届けします。