
はじめに
あなたの職場にもいませんか?
そこにいるだけで、雰囲気がやわらぎ、人が動きやすくなる──。
そんな“いい流れ”をつくってくれる存在が。
私にとって、それはまさに「推しナース」。
見ているだけで元気が出て、その日はとっても嬉しい一日。
今回は、私の職場にいる「私の推しナース」について、その魅力を綴ってみたいと思います。
「推しナース」は、“いい流れ”の仕掛け人
彼女は特別な技術や目立った活躍をしているわけではありません。
でも、彼女が関わる場面では、不思議と物事がスムーズに運ぶのです。
- 報連相が自然と生まれる
- スタッフ同士が協力し合える
- 患者さんの表情がやわらぐ
そんな「流れの良さ」が、彼女の周囲にはいつもあります。
だから私は、密かに彼女を“推しナース”と呼んでいます。
推しポイント①:感情の波が少なく、安定している
忙しい日も、イレギュラーが続く日も、彼女の表情は穏やかです。
誰かのイライラを受け止めてくれる包容力があり、でも自分の感情を人にぶつけない。
「大丈夫、やってみよう」
そのひと言で、緊張していた現場の空気がふっと緩んだことも。
“整えてくれる人”がいるだけで、チームは強くなる。
私は彼女から、それを学びました。
推しポイント②:言葉にあたたかさと誠実さがある
何気ない会話にも、相手を尊重する姿勢がにじみ出ています。
注意すべき場面でも、決して威圧的にならず、「伝える力」を持っています。
後輩にもベテランにも、目線を合わせた丁寧なコミュニケーションができる人。
「この人になら言われてもいい」──そんな風に感じる言い方ができる、貴重な存在です。
推しポイント③:人の“いいところ”を自然に拾う
「さっきの対応、すごくよかったよ」
「○○さんがいてくれて助かった〜」
そんな言葉がさらっと出てくる彼女。
褒めようとして褒めているのではなく、“見てくれている”のが伝わるから、どの言葉も真っ直ぐに届きます。
人は、認められると前に進める。
彼女は、それを自然とやってのけるナースです。
推しポイント④:誰からも自然に声をかけられる存在
ナースステーションでも、廊下でも、更衣室でも、どこでも。
彼女のまわりには、いつも誰かが話しかけています。
女性スタッフ、男性スタッフ、医師、リハビリ、クラーク……職種も性別も関係ありません。
それは彼女が誰に対してもフラットで、壁をつくらないから。
特別な話術があるわけではないのに、「話しかけたくなる空気」をまとっているのです。
その何気ない会話の積み重ねが、結果的に職種を超えた信頼関係をつくり出し、
「連携しやすい空気」を自然に生み出しているのだと思います。
推しがいるだけで、病棟がちょっと変わった
彼女がいる時は、明らかに空気が清々しいのです。
- 報連相が以前よりスムーズに
- 忙しいときでもピリピリしない
- 離職を考えていたスタッフが踏みとどまった
- チームが「声をかけあう」文化に育ってきた
まるで、目に見えない“風通し”が良くなったような感覚。
彼女は何も大きなことをしていないのに、
「存在」そのものが場を整えてくれる──そんな不思議な力を感じています。
推しの存在が、私を前向きにしてくれた
彼女を見ていると、「私も頑張ってみようかな」と思えるのです。
- イライラを表に出さず、言葉を選ぶ
- 自分の感情より、相手の状況を考える
- 誰かのいいところを口にする
すべて、小さなこと。
でもそれを、日々の中でちゃんと積み重ねていくと、「周囲の流れ」って確かに変わるんだなと思わされます。
私も、“いい流れ”をつくれる人になりたい。
そう思えるようになったこと自体、彼女の影響です。
さいごに
「推しナース」は、どこかにいる“すごい人”ではなく、
現場で丁寧に働き、周囲との関係を大切にしている人。
その姿勢が、自然と人を惹きつけ、あこがれられる存在になっていくのだと思います。
彼女は、私にとってただの“憧れ”ではありません。
見ていると、自分も変われる気がする。
だから、私は今日も彼女を「私の推しナース」と呼びます。