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女一人でも安心!北京一人旅の準備ガイド|大手航空会社&日系ホテルでリスク最小限に

中国一人旅と聞くと、まず浮かぶのは「治安は大丈夫?」「言葉が通じないのでは?」という不安かもしれません。
確かに、スマホ決済社会や文化の違いなど、日本とは異なる点が多く、少しハードルを感じるのも無理はありません。

けれど、しっかり準備を整えれば、北京は女性一人でも安心して過ごせる都市です。
この記事では、私が実際に体験した「北京一人旅・準備編」をご紹介します。
リスクを最小限にするために選んだ航空会社やホテル、予約方法まで、リアルな体験をもとにまとめました。

中国国際航空の機体から見た雲海と青空。雲に飛行機の影が映るブロッケン現象が見える。
中国国際航空の機体から見た雲海と青空。雲に飛行機の影が映るブロッケン現象が見えます。

北京一人旅を決めた理由

きっかけは、中国ドラマや歴史の舞台となる「紫禁城」への憧れでした。
豪華絢爛な宮廷建築、刺繍や装飾の美しさ、古都ならではの空気感――その世界をこの目で見てみたい。
そう思い立ったのが出発点です。

一方で、「女一人旅」という点では、常に安全と快適さを最優先に考えました。
言葉が通じなくてもトラブルに巻き込まれないよう、情報と準備がすべて
特に交通・宿泊・決済の3つは、最初に時間をかけて整えました。


女性一人旅で意識した3つのポイント

1. 安全性を最優先に

ホテルの立地や空港からのアクセスを重視し、夜間移動は避けました。
また、配車アプリ「DiDi」を活用し、知らない土地でも安全に移動できるようにしました。
「誰にも頼らず動ける」ための安心策を、事前に整えておくことがポイントです。

2. 清潔感と快適さ

水回りの清潔さや寝具の質は、女性にとって特に大切。
レビューを読み込んで、「衛生面」と「スタッフ対応」の評価が高いホテルを選びました。
旅先で心地よく過ごせるかどうかは、ホテル選びにかかっています。

3. キャッシュレス対応

北京では現金よりもQRコード決済が主流です。
事前にアリペイ(支付宝)とWeChat Pay(微信支付)を登録し、決済トラブルを防止。
クレジットカードが使えない店舗も多いため、電子決済の準備は必須です。


航空券は「大手航空会社」を選択

安さよりも安全と安心を重視して、中国国際航空(Air China)を選びました。
格安航空(LCC)も選択肢にはありましたが、初めての中国旅行、しかも一人旅ということもあり、
トラブル時のサポート体制を優先したかったからです。

大手航空会社なら、欠航や遅延が発生した場合にも、代替便や返金など柔軟に対応してもらえる場合があります。
空港カウンターで直接スタッフに相談でき、状況説明や再手配をその場でしてもらえるのも安心です。

一方、LCCは運賃が安い分、トラブル対応が基本的にオンラインのみで、
宿泊や他便の手配は自己負担になることも多いと聞きました。
「一人旅で万一の時に頼れる人がいる」というのは、大きな安心感です。

実際に搭乗してみると、チェックインから到着までとてもスムーズで、機内サービスも快適。

さらに、Air China公式アプリも日本でダウンロードして事前登録しておきました。
搭乗券の表示、ゲート変更、遅延情報の確認がアプリ上でできるので、現地での移動時もとても安心でした。

安心と快適さを両立できた、満足度の高い選択でした。


ホテルは「日系の安心感」北京長富宮飯店

宿泊先は、北京長富宮飯店(ホテルニューオータニ長富宮)を選びました。
「中国で日系ホテル?」と思うかもしれませんが、これが大正解。

日本語が通じるスタッフが常駐し、客層も日本人が多く落ち着いています。
建物は少しクラシックながらも清潔で、女性一人でも安心できる雰囲気。
エレベーターはルームキーがないと動かない仕様で、セキュリティ面も万全です。

朝食ビュッフェでは、和食や洋食メニューも選べて、体調を崩しやすい旅の朝にもぴったり。
立地も良く、天壇公園や王府井エリアへのアクセスも便利です。
「海外でも日本的な安心感がある」――この安心感が、旅全体のストレスを大きく減らしてくれました。


出発前に確認したビザについて

現在(2025年時点)、日本国籍の旅行者は観光・親戚訪問・短期交流などを目的とした30日以内の滞在であれば、ビザが免除されています。

このビザ免除は期間限定の試行措置ですが、2026年12月31日まで継続と発表されました。
出発前には外務省や中国大使館の最新情報を必ず確認しておくと安心です。

滞在が30日を超える場合や、就労・留学など観光以外の目的の場合は、従来どおりビザ申請が必要です。


出発前に整えた準備リスト

出発前に念入りに準備したものをまとめました。
「これだけは日本で済ませておいてよかった」と思う項目です。

  • パスポートの有効期限を確認(中国入国時は残存6か月以上が必要)
  • Air China公式アプリをダウンロード・会員登録
     → 搭乗券の表示、ゲート変更、遅延情報などをアプリで確認でき、現地でも安心。
  • ✅ アリペイとWeChat Payの登録(パスポート情報を事前認証)
  • ✅ 紐づけたクレジットカード会社に中国で使用予定があることを事前連絡
     → 不正利用防止の観点から、海外利用が突然ブロックされるのを防ぐためです。
  • ✅ eSIMの準備(VPNを使う場合は日本で設定)
  • ✅ 翻訳アプリ・地図アプリ(高徳地図と百度地図)を事前ダウンロード
  • ✅ 配車アプリはアリペイのミニプログラム内のDiDi機能を使用(専用アプリ登録は不要)
  • ✅ 常備薬(鎮痛剤・胃腸薬・湿布)・携帯用マスク・冷え対策の服(ネックウォーマー)
  • 旅レジ(外務省 海外安全情報サービス)に登録
     → 渡航先の最新情報や緊急時の連絡を受け取れる安心の仕組みです。
  • 観光予定地の入場チケットをすべて日本で事前予約
     → 天安門広場、紫禁城、景山公園、頤和園や天壇公園などは事前オンライン予約制です。
  • ✅ 日本大使館・航空会社・ホテルの緊急連絡先メモ

入国・通信・移動の準備

入国カードの記入

中国では、空路で入国する際に入国カード(Arrival Card)の提出が必要な場合があります。
私は事前に記入項目を調べ、英語表記のつづりをメモしておきました。
特に「滞在先住所(Hotel Address)」や「職業(Occupation)」などは、現地で焦らず書けるように準備しておくと安心です。

入国カードには「過去2年以内に訪問した国や地域をすべて英語で記入」という項目もあります。
そのため、訪問国の正式名称と英語綴り(例:Vietnam, Thailandなど)を事前にメモしておきました。
機内で配布されたカードを落ち着いて記入でき、手間が省けました。

※現在は一部空港で電子入国システムに移行していますが、北京首都国際空港は紙の入国カード方式でした。
機内で配布されたカードをその場で書けるようにしておくとスムーズです。

中国入国カード表面の日本語解説。氏名、国籍、旅券番号、滞在都市やホテル名の記入欄を示している。
中国入国カード(表面)の記入例。観光目的の場合のチェック欄や滞在先のホテル名の書き方が示されている。
中国入国カード裏面の日本語解説。出国便名、帰国予定日、受入者情報、過去2年の訪問国などの記入欄を示している。
中国入国カード(裏面)の記入例。帰国予定日や過去2年の渡航歴を英語で記入する欄がある。

eSIM設定の準備

私は出発前にeSIMを購入し、入国後に行う設定手順を紙にメモして持参しました。
中国では通信制限があるため、現地で焦って設定するよりも、
日本語の手順書を手元に置いておくことで落ち着いて操作できます。

入国審査後、荷物を受け取ってからゆっくり設定しました。
事前メモのおかげで、スムーズに通信が開通。
ホテル到着まで、地図アプリや翻訳アプリがすぐ使える状態を保てました。


空港からホテルまでの交通手段

宿泊先の北京長富宮飯店(ホテルニューオータニ)までは、事前に空港からのルートを調べてメモしておきました。
北京首都国際空港は非常に広く、ターミナルやチェックインカウンター、ラウンジの位置など空港内の動線を入国時と出国時で確認しておきました。

特に早朝や深夜は鉄道が動いていない時間帯があるため、タクシー移動になることを想定
配車アプリDiDi(アリペイのミニプログラム内)の使い方は、事前に確認しておきました。

情報収集には地球の歩き方 北京 2025~2026』がとても役立ちました。
空港案内や交通アクセスの地図が詳しく掲載されていたので、出発前に熟読し、
当日の動きを
何度もシミュレーションしておきました。


現地通貨と貴重品の準備

北京ではスマホ決済が主流で、現金(中国元)がまったく不要です。
しかし万が一に備えて、少額の現金を用意しておくと安心です。

私は空港に到着後、中国銀行(Bank of China)のATMで300元(日本円で約6000円)をキャッシングしました。
安全でレートも比較的良好です。

事前にATM操作の手順をメモしていきましたが、実際には日本語表示を選べたため操作は簡単でした。
カードを挿入 → 言語選択(日本語) → 引き出し金額を入力 → 元の受け取り、という流れでスムーズに完了。

結果的に、現金は一度も使用しませんでした。
北京ではタクシー、カフェ、観光地の入場料までスマホ決済が可能で、
アリペイやWeChat Payだけで問題なく過ごせました。

中国銀行(Bank of China)のATM機。UnionPay、VISA、Mastercard、JCBなどの国際カード対応を示すロゴが見える。
中国銀行のATM。国際ブランド対応で、海外発行カードでも現金引き出しが可能。

万が一に備えた貴重品対策

旅の安心のために、クレジットカードの盗難・紛失時の連絡先とカード番号をメモして持参しました。
連絡先は紙に控え、スマホとは別の場所に保管。
何かあった場合すぐカード会社へ連絡できるようにしておくと安心です。

また、パスポート紛失に備えてコピーと顔写真も別に保管しました。
再発行の際、本人確認や証明書類として役立つ場合があります。
原本とは別のバッグに入れておくことで、盗難や紛失時のリスクを減らせます。

これらの小さな備えが、一人旅の安心感につながります。
「使わなかったけれど、持っていてよかった」と思える準備こそが、安全な旅の鍵です。


まとめ|「安心を積み重ねる」のが一人旅の鍵

一人旅は自由である反面、すべてを自分で判断しなければなりません。
だからこそ、準備の段階で不安要素を一つずつ解消しておくことが大切です。

大手航空会社、日系ホテル、事前決済――この3つの選択は、私にとってベストな安心策でした。
不安を“情報と準備”でカバーすることで、旅そのものがもっと穏やかで自由になります。

「安心を積み重ねること」こそ、女一人旅を成功させるいちばんの秘訣。
次回は、実際に「持って行ってよかったもの」を紹介します。
持ち物リストを確認しておくと、旅支度がぐんと楽になります。


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