長時間の立ち仕事に従事する看護師にとって、足のむくみは日常茶飯事。多くの看護師が「着圧ソックス」履いています。
実際、着圧ソックスを履いていると「気持ちいい」「なんだか楽になる」と感じる方も多いと思います。私もそうでした。
ところがあるとき、なんだか足のだるさが抜けない日が続きました。
調べてみると、そこには「寝指(ねゆび)」という意外な原因が隠れていたのです。
今回は、あまり知られていない「寝指」とむくみの関係、そして仕事中でもできる簡単ケア法をご紹介します。

寝指って何?浮指とどう違うの?
「寝指」という言葉、聞いたことがありますか?
実は、看護師の間でもあまり知られていないこの状態は、足の不調や全身のバランスに大きく関わっていることがあります。
▽ 寝指の特徴:
- 足の指、特に小指が外側に倒れて“寝て”いる状態
- 小指の爪が非常に小さい、横を向いている
- 指の腹が三角形に尖っているように変形している
つまり、足指が本来の“地面をつかむ”という機能を果たせなくなっているのが「寝指」。
似たような言葉に「浮指」がありますが、浮指は“足指が地面から浮いてしまっている”状態。
どちらも足のバランスを崩し、むくみ・腰痛・肩こり・疲労感の原因になります。
実際に私の周囲でも、外反母趾や内反小趾、足裏の痛みを抱えている人が少なくありません。原因は日常的に足指がうまく使えていないことにあるようです。
着圧ソックスだけでは解決しない?むくみの真の原因
着圧ソックス。実際、履いていると「気持ちいい」「楽になる」と感じる方も多いと思います。
私自身も、なんとなく足が軽くなるような感覚がありました。
でもある日、夕方になると足にくっきりとゴムの跡が残っていて、ゴムが食い込むことで、逆にだるさや不快感を感じることがありました。
そんなときに知ったのが“寝指”という存在でした。
足指が正しく使えていない状態では、足裏のポンプ機能がうまく働かず、血液やリンパの流れが滞ってしまいます。
寝指のままでは、どんなにふくらはぎを圧迫しても、根本的なむくみの改善にはつながらないことを実感しました。
仕事中にもできる「ながら寝指ケア」
看護師にとって最大の資本は「健康な足」。 立っている時間を使って、仕事中でもケアできる方法があります。
▽ 足指じゃんけん
- グー・チョキ・パーを足指で再現
- 足をグーにしたとき、足指の付け根(中足骨)の骨がしっかり出ない場合は、足指がうまく使えていないサイン
- 看護シューズの中でこっそり実行可能
▽ 指で床をつかむ意識で立つ
- ナースステーションや記録中、静止している時に足の指をグッと地面に押し付ける
▽ 5本指ソックスの導入
- 足指を独立して使う感覚が戻りやすくなる
- むくみ、冷えの改善にも◎
▽ インソールの見直しも効果的
足裏には「内側縦アーチ」「外側縦アーチ」「横アーチ」という3つのアーチがあります。 これらが崩れると、足のクッション機能やバランス能力が低下し、寝指やむくみ、姿勢の乱れにつながります。
- 足指の機能をサポートし、重心を安定させるには、インソールの活用も有効です
- 特に足裏のアーチをサポートするタイプや、足指が自然に広がる設計のインソールは、寝指・浮指対策にも◎
- 長時間の立ち仕事で足裏にかかる負担を軽減し、むくみや疲労感の軽減にも役立ちます

自宅でできる足指ケア
▽ 足指セパレーターの活用
- 勤務中に靴を脱ぐ時間がない看護師でも、帰宅後のケアで十分効果が期待できます
- 小指や足指の開放&ストレッチに最適
- 寝る前のリラックスタイムに取り入れて
▽ 足指マッサージ
- お風呂の中で足指の1本1本をくるくると回したり、軽く引っ張ったり
- 指の間を優しく広げて、足指の可動域を取り戻す
▽ 足裏ほぐし
- テレビを見ながらゴルフボールや青竹踏みを足裏に転がす
- 足のアーチを刺激して血行促進
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▽ テーピングの活用
- 小指や薬指が内側に倒れている人は、専用テーピングで外側へ軽く引っ張るように貼る
- 足指の本来の位置に近づけることで、徐々に正しい使い方ができるように
- お風呂上がりなど清潔な状態で貼ると◎
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靴・シューズ選びも重要
小指が圧迫されるような先細りの靴は、寝指を進行させる原因に。 看護シューズも「つま先の広さ」や「足指が自由に動く構造か」を見直してみてください。
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姿勢とスタイルにも影響する寝指ケアの効果
寝指を改善すると、足裏のバランスが整い、自然と姿勢も良くなっていきます。
体幹をしっかり支えられるようになれば、肩の位置が整い、見た目にもスッキリと美しく。
むくみの軽減だけでなく、スタイルアップや疲れにくさにもつながるので、健康面・美容面の両方で嬉しい変化を感じられます。
- 実は、人間の足には全身の骨の約1/4が集まっています。足指は体を支えるだけでなく、微妙なバランス調整の役割も。
- また、足裏の3つのアーチが崩れるとクッション機能や姿勢の安定性が低下し、肩こりや腰痛などの全身トラブルにもつながっていきます。
- 「寝指=姿勢の乱れ」や「足指じゃんけんで健康チェックできる」といった視点を持つと、日々のセルフケアがちょっと楽しくなります。
まとめ:寝指に気づけば、足の未来が変わる
足の不調は、“目に見えない”からこそ見過ごされがちです。
けれど、寝指は放っておくと全身のバランスや姿勢に思わぬ影響を及ぼすことも。
まずはご自身の足指をじっくり見てください。
足元が整えば、看護の現場での立ち姿もきっと変わってきます。