北京旅行の最終夜、部屋に戻った私は一瞬固まりました。
先ほどまで開いていた遮光カーテンが閉まっている。
サイドテーブルにはなかったはずの小さなお菓子が置かれている。
――え?誰か入った?
朝、外出前に「お掃除お願いします」の札は掛けました。
しかしその後夕方にホテルに戻って、再び外出した際は掛けていません。
財布もパスポートも入ったバッグはそのまま室内に。
スーツケースのロックも解除したまま外出しました。
正直に言うと、「モヤっと」ではなく「ゾッ」としました。
しかし結論から言うと、これは無断侵入ではなくターンダウンサービスである可能性が極めて高い出来事でした。
ターンダウンサービスとは?
ターンダウンサービスとは、夕方から夜にかけて行われる「就寝準備サービス」です。
主な内容は:
・ベッド周りの整え直し
・ゴミ回収
・ミネラルウォーター補充
・小さなお菓子の設置
・遮光カーテンを閉める
欧米型の上級ホテルでは一般的なサービスです。
私が宿泊したのは
北京長富宮飯店
チェックイン時に「アップグレードしました」と案内されました。
ここが重要なポイントです。
ターンダウンは“ホテルの格”ではなく“客室ランク”で変わる
多くの上級ホテルでは、
- スタンダード客室 → 清掃のみ
- 上位フロア・クラブフロア → ターンダウン実施
- スイート → ほぼ実施
という運用差があります。
実際、以前宿泊した
ホテル大倉花園飯店(オークラガーデンホテル上海)
では3泊しましたが、ターンダウンはありませんでした。
同じラグジュアリーでも、
客室カテゴリーでサービス内容は変わるのです。
北京ではアップグレードされたことで、ターンダウン対象になった可能性が高いと考えられます。
札を掛けていなくても入室される理由
海外ホテルでは、
「清掃札を掛けていない」=入室しない
ではなく、
「Do Not Disturb(DND)」表示を出していない=入室可能
という判断になります。
つまり、DNDを押していなければ夕方のターンダウン対象になるのです。
日本の感覚とは少し違います。
カーテンが閉められていた理由
北京の客室は、夜になると外から室内が見えやすい場合もあります。
遮光カーテンを閉めるのは、
・就寝準備
・プライバシー配慮
の意味合いが強い行為。
怖さではなく、気遣い側の動きだったわけです。
置かれていたお菓子
テーブルに置かれていたのは、北京の老舗ブランド「御食园」の黒ごま菓子。
ターンダウン用としてはきちんとした北京銘菓。
一口食べると、香ばしい黒ごまの風味が広がりました。
怖さの直後だったからこそ、その甘さが少し安心をくれたのを覚えています。

知らなければ驚きますが、これも就寝準備の一環でした。
盗難リスクは?
北京中心部の上級ホテルでは、
・客室スタッフによる盗難は低確率
・パスポート紛失は重大問題になるためリスクが高い
ホテル側にとっては、信用の方がはるかに重い。
とはいえ、防犯意識は必要です。
今後の防犯対策
✔ 部屋を出るときはDND表示を押す
✔ パスポートはセーフティボックスへ
✔ スーツケースは必ずロック
✔ 現金は分散管理
仕組みを知れば、不安は減らせます。
そういえば…
日本の旅館で夕食中にお布団を敷いてもらうことを思えば、就寝前に部屋を整えるという行為は特別なことではありません。
そう思えば、今回の出来事も少し違って見えてきます。
もしかすると私は、これまでどこかでターンダウンサービスを受けていながら、気づいていなかっただけなのかもしれません。
北京の夜に初めて知った「ターンダウンサービス」という仕組み。
次の旅では、きっともう驚きません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 海外ホテルで札を掛けていないのに入室されることはありますか?
あります。多くの海外ホテルでは「清掃札が出ていない」ことよりも、「Do Not Disturb(DND)」表示が出ていないかどうかが基準です。
DNDを押していなければ、夕方のターンダウンサービスで入室対象になる場合があります。
Q2. ターンダウンサービスとは何ですか?
ターンダウンサービスは、夕方から夜にかけて行われる就寝準備サービスです。
ベッドの整え直し、ゴミ回収、ミネラルウォーター補充、遮光カーテンを閉める、小さなお菓子の設置などが含まれます。
上級ホテルで実施されることが多いですが、客室ランクや運用方針によって異なります。
Q3. 在室中でもターンダウンサービスはありますか?
あります。通常はノックと声かけのうえ、許可後に入室します。
ただし応答がない場合は不在と判断されることもあるため、完全に入室を避けたい場合はDND表示を出すのが確実です。
Q4. ターンダウンはすべての客室で行われますか?
必ずしもそうではありません。
多くのホテルでは、スタンダード客室では実施せず、クラブフロアやスイートなど上位カテゴリーのみで行う場合があります。
アップグレードによって対象になることもあります。
Q5. 海外ホテルでの防犯対策は何をすればよいですか?
基本は次の通りです。
・外出時はDND表示を出す
・パスポートはセーフティボックスへ
・スーツケースは必ずロック
・現金は分散管理
仕組みを知り、自分でコントロールすることが大切です。